60歳を過ぎてから乾燥肌がひどくなり困っています。靴下やモモ引きは白い粉が吹いたようで脱ぎ着のつど粉が舞い上がってクッションまで白っぽくなり掃除機で吸い取る始末です。なお若い頃からかなりのフケ症です。
皮膚が乾燥するドライスキン(乾皮症)はよくあるトラブルで、特に中年以降の人に多くみられます。気候の寒さや入浴回数が多すぎることが一般的な原因です。入浴すると皮脂が洗い流され、皮膚の乾燥を招きます。乾燥した皮膚はヒリヒリしたり、かゆみを感じやすくなります。乾燥した皮膚がフケのような薄片や落屑(らくせつ)になってはがれ落ちることもあります。落屑は脚のすねによくみられます。乾燥した皮膚をこすったりひっかいたりすると、感染や瘢痕化を引き起こすことがあります。
重度の乾燥状態は、魚鱗癬(ぎょりんせん)と呼ばれます。魚鱗癬は遺伝することもありますが、その他の病気、たとえば甲状腺の機能低下、リンパ腫、エイズ、サルコイドーシスなどでも起こります。
ドライスキンの治療法は皮膚の水分を保つことです。入浴回数を減らせば、皮脂が必要以上に奪われずにすみます。ワセリンや鉱物油、グリセリンを含んだ保湿用の軟膏やクリームを使えば、皮膚の水分が保たれます。強力なせっけんや洗剤、一部の保湿剤に含まれる香料は、皮膚を刺激し乾燥を悪化させてしまいます。
落屑をなくすには、サリチル酸や乳酸、尿素を含む溶液やクリームを使います。重度の魚鱗癬の一部では、トレチノインのようなビタミンA関連成分を含むクリームによって落屑の悪化を防げる場合があります。
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